刺身の上にたんぽぽ乗せる日記

プログラミングしたり、自販機の下に落ちてる小銭を集めたりしてます

ジョーカー読み終わった

昔書いた文章が残ってたので、なんとなくポストしてみる。

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久しぶりにすごい本を読み終わった。恐ろしく糞だ。


清涼院流水はカーニバルイヴ、コズミック、19ボックスを読んで、これで四作目。
自称言葉遊びが糞のように続き、無駄が多く、「元々はもっと長くて、必要最低限にしてこの長さ」とどれかの後書きで書かれていたのをみて呆れた。
カーニバルイヴは文章で♪とか(笑)とかが大量にでてきて厨房臭満点で(怒)(←真似して書いてみてやっぱりうざいと思う)、読んでてなんか気持ち悪かった。
カーニバルイヴはストーリーが完結してなかったから、もっと前のコズミック読んでみた。こっちは「ハァ!?」という結末だった。ただ、「一回なら許される」系の結末なので、そういう意味では面白かったけど。
19ボックスはなんというか、ミステリなのだろうか。流水大説です、っていうことなんだろうけど。


で、今回のジョーカー。恐ろしく糞である。
せっかくなので、どんな感じで糞なのかみんなに分かってもらうために俺も舞王城太郎や西尾維新のようにJDCトリビュートを書いてみた。ジョーカーっぽく。

なんか無駄に長いので、読むのが面倒だったらとりあえず四章を読めば清涼院流水の雰囲気がつかめると思う。

一章 〜眠り〜

俺はJDC(日本探偵倶楽部)第三班の探偵、葛太郎(くず たろう)だ。
(中略)
JDCの探偵は皆、独自の推理手法を持っている。眠らず72時間を過ごすと閃きを得るアホや、他人の恋に嫉妬すると閃く粘着や、言葉遊びをで問題を解決する屁理屈野郎など、みんな頭がおかしい奴等ばかりだ。ちなみに俺の推理手法はうんこ推理だ。ひねり出すうんこの量に応じて閃きが与えられる。
(後略)

二章 〜孤島〜

(前略)

久しぶりの休暇だ。俗世間から離れるためにこの島、ここ、ぶどう島に来た。人口300人のこの島には当然ながら旅館は一つ。旅行者は皆ここに泊まっている。

(中略)

こんな辺鄙な場所にこれだけの旅行者がいるのはとても不思議だ。しかも皆JDCに所属してはいないが、注目されている人物ばかりである。

金田一一。自称金田一なんとかの孫。キンダニと呼ぶと怒る。
江戸川コナン。名探偵明智小五郎の居候。一般では知られていないが、明智探偵の代わりに謎解きをしている。
犀川創平。N大学助教授。表向きには公開されていないが、多くの事件を解決している。
番場潤二郎。高校生の探偵。通称ルンババ12。
玖渚友。玖渚機関直属系の令嬢。天才技術者。
いーちゃん。仮名。玖渚の付添い人。JDCのデータベースにも彼の本名はエントリされていない。

別にJDC内に限らず、ミステリー好きな人ならばどこかで見たことがあるような名前ばかりだろう。

(中略)

地震だ。かなり大きい。『おい、かなりでかいぞ!!』という声が廊下から聞こえる。5秒ほどで収まったが、廊下は未だ騒がしい。しばらくすると俺の部屋のドアがノックされた。ドアを開くと、そこには玖渚友がいた。何故か付添い人のいーちゃん(仮名)はいない。
いーちゃんが消えたんです!」
「どういうこと?」
「トイレに行って来る、って出て行ってから戻ってこないの!」

(中略)

探索を切り上げて皆旅館に帰った。冷めきったサバの味噌煮をみんなで食べながら朝には帰ってくるだろう、と思っていたが、いーちゃん(仮名)が帰ってくることはなかった。

三章 〜狩り〜

朝になってもいーちゃん(仮名)が帰ってきていない。玖渚友は落ち着かない様子だ。

(中略)

「キャー!!!」
玖渚が叫んだ。玖渚が指差した先には猫だったもの、首の無い猫が転がっていた。そして添えられていた紙にはこう書かれていた。
『私はキャットキラー。猫も人間もみんなぶっ殺す』

(中略)

従業員の数谷が駆けてきた。
「玖渚様、お電話です。ロビーのほうに来ていただけますか?」
玖渚と一緒にロビーへと向かう。
「はい、玖渚です。え!?いーちゃんが!?」

(後略)

四章 〜話術〜

(前略)

気絶した玖渚に代わり警察に聞いた話をまとめると、いーちゃん(仮名)はブラジルの農村のコーヒー畑で見つかったそうだ。目撃者の情報によると空から突然降ってきたそうだ。背中に包丁が刺さっており、それが死因となったらしい。包丁には魚の鱗が付着しており、包丁でいーちゃん(仮名)の身体にとめられていた紙には「私はキャットキラー。猫も人間もみんなぶっ殺す」と書かれてあったそうだ。そして、いーちゃん(仮名)の手には金槌が握られていた。

(中略)

葛「いーちゃんの死体はブラジルで見つかったそうだ。」
金田一「発見時刻は?」
葛「こっちの時間で18:25。玖渚ちゃんがいーちゃんを最後に見て、旅館のおかみが廊下で見かけてから数十分後だ。」
ルンババ「馬鹿な!?ワープしたとでも言うのか?」
葛「そうとは言っていないがなんとも言えない。死因だが、背中に包丁の一刺しによる失血多量だ。背中だから他殺だと考えていいだろう。加えて、『キャットキラー』を名乗るものから『猫も人間もみんなぶっ殺す』とのメッセージが紙に残されていた。指紋は残っていなかったそうだ」
コナン「キャットキラー、ってさっきの…」
葛「偶然の一致、というのは都合が良すぎるな。加えて凶器の包丁は日本製で、魚の鱗が付着していた」
コナン「もしかして…」
葛「そう。奇しくも昨日の夕食と同じサバの鱗だ」

(中略)

葛「そして、いーちゃんの死体は金槌を握っていたそうだ。意味があるかはわからないが、逆さまに、つまり金槌の木の棒の部分ではなく金属部分を持っていた」
金田一「ダイイングメッセージか」
コナン「いや、地球の裏側に移動させられるくらいなら金槌くらい回収するんじゃない?これは犯人によるサインじゃないかな?」
犀川「サイン?」
コナン「つまりね、犯人がこの不可能犯罪を達成した上で、『俺が犯人だ!』って誇示するためにサインを残したんだ」
ルンババ「サインねぇ…かなづちの「かな」は「金」?金田一が犯人だ!」
金田一「ちょっと待て!そんな安易なわけないだろう。ミスディレクションだ!犯人は泳げない人間だ!かなづち→泳げないだ!」
コナン「で、泳げないのって誰?」
犀川「僕は泳げないです。」
ルンババ「おっさん、なんで泳げないのにこんな島に来たの?」
金田一「どうでもいい。犯人はお前だ!」
コナン「それもミスディレクションだ!kanadutiの順番を置き換えるとka du ta ni、つまりは従業員の数谷さんが犯人だ!」
ルンババ「おいおい、勝手に犯人に決め付けるなよ。金槌が逆さまに置いてあったんだ、金は「コン」と読むとして、強度のある金槌に対して逆といえば「柔」、つまり「コンナン」→コナン君が犯人だ!」
コナン「またミスディレクションだ!かなづちには四重の意味合いがあるのか!かなづちと言えば何が思い浮かぶ?」
ルンババ「…そうか!『釘』か!」
コナン「そうだ!金槌といえば釘だ!金槌は釘の友。【「く」な「ぎ」さ】の友、つまりは玖渚友が犯人だ」
犀川『僕もそう思う』
葛「コナン君、ボイスチェンジャー犀川助教授のふりをするのはやめようね。あと、犀川教授をちゃんと起こしてね」
コナン「ちぇっ」
金田一「そうか!わかったぞ!」
ルンババ「なんだ?」
金田一「コナン君の正体は新一なんだ」
ルンババ「きいてねぇよ」

(中略)

急に腹が痛くなってきた。昨日のサバは痛んでいたようだ。俺はトイレに駆け込んだ。そして糞をひねり出すとともに真相にたどり着いた。

五章 〜意味〜

(前略)

葛「では説明しましょう。この事件で解明すべき謎は2つです。『誰が殺したのか』と『どうやってブラジルに瞬間移動したのか』です。ここまではいいですね?」
葛「先に『どうやってブラジルに瞬間移動したのか』を説明します。あらゆる可能性を消去した結果、残ったものはどんなに不可能に見えても真相です。地球の裏側ブラジルにどうやって瞬間移動したのか。いーちゃんは落ちていったのです」
コナン「どこに!?」
葛「穴です。ブラジルは日本の裏側にあります。地球を貫通する穴を通じて反対側に飛んでいったのでしょう。」
ルンババ「はぁ!?」
葛「納得いかないでしょうね。では、いーちゃん(仮名)が持っていた金槌ですが。我々はこれを『誰が殺したのか』を示していると考えていましたが、これは犯人による『どうやってブラジルに瞬間移動したのか』を説明するヒントだったのです!」
金田一「何!?どういうことだ?」
葛「玖渚さんがいーちゃん(仮名)がいなくなったのに気づいて俺のところに来る前に何か変わったことがあったのを憶えてませんか?」
玖渚「…!地震!」
葛「そうです。地震です。正しくは『我々が地震だと思っていた振動』です。あれは『ブラジルにまで続く穴を地面に開けた衝撃による揺れ』だったのです。金槌という破壊を暗示する道具の金属部分を持ってたのは、細長い木の棒の部分で細長い穴、つまりはブラジルまで続く細い穴を暗示しているのです」
ルンババ「そこまではわかった。じゃあブラジルにまで続く穴、というのはどう作ったんだ?ミサイル打ち込んでもブラジルにまで貫通しないぞ」
葛「その方法はわかりません。ただ、あらゆる可能性を消去した結果、これが残ったので、これが真実でしょう」

(後略)

六章 〜意図〜

(前略)

葛「次に『誰が殺したのか』という謎です。先ほど説明した金槌の意味は『どうやってブラジルに瞬間移動したのか』を説明するものでしたが、残りのヒントは明らかに犯人によるサインです」
金田一「残りのヒント?『キャットキラー』の犯行文か?」
葛「それも一つです。後は先ほど説明した穴、包丁に付着していた鱗、そしていーちゃん(仮名)が発見されたブラジルのコーヒー畑です」
玖渚「どういうこと?」
葛「英語にしてみるとわかりやすいでしょう。note、hole、scale。全て音楽に関係する単語です。正しくはholeではなくwhole note、つまりは一分音符なのですが、ただの言葉遊びでしょう」
コナン「つまり犯人は音楽に関係ある人?誰?」
葛「ちょっと、そんなに急がないでください。次に、発見されたブラジルですが、ブラジルと音楽と言えば何が思いつきますか?」
ルンババ「サンバ…いやボサノバか」
葛「そうです。『I have used up all the "scale" I know and at the end I've come to nothing or nearly nothing. Anyone who wants the "whole" show, Re mi fa sol la si do, he will find himself with no show, better play the "note" you know.』この曲はボサノバを代表する作曲家であるブラジルA.C.ジョビンの代表作の歌詞です。タイトルは『one note samba』、訳すと『一つの音符のサンバ』です。」
葛「最後にですが、いーちゃんが見つかったのはコーヒー畑。コーヒーはブラジルを代表する作物です。日本で言うならば米。つまりコーヒー畑は日本で言うところの…」
コナン「田んぼ!」
葛「その通り。金槌、田んぼ、そして『一つ』の音符のサンバ。もうお分かりでしょう。全ての情報が犯人を示している。この犯行は全て金田一君によるA.C.ジョビンに捧げる殺人だったのです」

(後略)

エピローグ

散々な休暇を終え、俺はJDC本部に帰ってきた。休暇中の出来事だったとは言え、事件の報告を行うために班長の部屋へ向かう。
「葛くん、休暇だったのにお疲れ様。報告書は読んだよ。報告書なのに小説仕立てになってるのは面白いね」
結局あの後バカンスを楽しむ気もしなかったので、報告書にまとめた。仕事中ではないので、正式な報告書ではなく、遊びのつもりで小説風に書いたのだ。
「結局金田一は絶壁から飛び降りて行方不明。細かい話は完全に不明、ってわけか」
金田一を名指しした瞬間、彼は旅館から飛び出て、崖から飛び降りた。周囲を探索したが、みつからなかった。
「ですね。もしかしたらブラジル辺りに逃げたかもしれませんが」
ついでにブラジルにつながる穴も探したが、当然ながら見つかっていない。
「ブラジルにつながる穴か…本当にあったのだろうか?少し投げやり過ぎじゃないかね?この推理は?」
「分かりません。ただ、可能性を消去した結果…」
「まぁいい。しかしね、まだ隠してることがあるだろう?君がなぜこんな強引な理由で解決したか、とかね」
「何のことですかね?」
「とぼけなくてもいいじゃないか。私も第三班とは言え、班長であり、立派な探偵だ。このくらいの言葉遊びは解ける」
三班というと大分下っ端だと思われるかもしれないが、一、二斑が化け物だらけなだけで、三班とは言えども切れ者揃いだ。三班の自分が言うのもなんだが。
「小説仕立てにしたのは、君の本心を隠すためだろう?ほら、各章のタイトル。ひらがなにして頭文字をつなげると…」
やはりバレていた。露骨だったか。
「ストップ。それ以上言わないでくださいよ」
「探偵としては失格だな」
「休暇中でしたから」



大体こんな感じ。
糞だと思った人は正常な精神をしているので、ジョーカーを読まないことをオススメします。なお、面白いと思った不思議な人はジョーカーを読むことをオススメします。

なお、この話を作るに当たって、凶器と登場人物は適当に決めたので(それ以外のディテールは後で適当に追加)、割と誰がどんな殺され方しても適当に誰かの名前にこじつけることができる、という実験でもあります。他にも「ハンマーの先」→「はまさき」→「あゆ」などの言いがかりも可能です。真犯人は浜崎あゆみだったんだよ!(な、なんだってー!!)